
LAWSONのプライベートブランド 新デザインは、結局どうなの?
話題になっているプライベートブランドの新デザインを分析してみた!
シンプル・ナチュラル・ミニマリズム的デザインが個人的に好きなので…
売り上げが~とかそういった大人の事情を抜きにして、一つのデザインだけで見たら割と好きだったり。
とはいえ、なんだか色々消費者の意見があるみたいなので、自分なりにゆるゆるっと分析してみた。
新デザインについて
そもそも、元々のデザインってどんなだっけ。
紙パック飲料を例におさらいしてみる。
引用:mitok
シズル感のあるキレイめ写真に、大きい文字でドカンと商品名。
このデザインでのポイントとしては、
・遠目からでも種類が識別できる
・店員が棚出ししやすい
ざっくり言えばこんな感じでしょうか。
ちなみに、どこのコンビニでも基本的には”イメージ写真 + 商品名”という組み合わせでした。
では改めて、新たにデザインされたパッケージを見てみる。
引用:LAWSON HP
商品名(お茶の種類)と使用茶葉、メインのイラストが基本的な表面の記載情報。これは基本的には変わってないですね。
シンプルでかわいらしい、フラットめなデザインになっています。
SNSでのコメントでは、紙パッケージだけが先に変わった際は、
「パケ買いした」「かわいい」という意見も多かったものの、
納豆や野菜などのパッケージにも反映されていくと、
「わかりづらい」「目立たない」
…という意見が続出し、賛否両論。
どちらの言い分も分かる。
きっとデザインを進めていくうえで、
識別のしにくさ は最後まで議論があったのではないかと思います。
それでもなお、このデザインが世に出ることになったのは、
根っこの部分で決定的な何かがあったのではないか?
LAWSONのスローガン
もう少し理由を明確にするには、販売場所であるローソンについて知る必要がありそう。
スローガンは、「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」
「圧倒的な美味しさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」を約束としているようです。
サイト内の文面的に、令和になってから少し変わったっぽい。
引用:LAWSON HP
3つの約束の中の「人への優しさ」をキーワードに、新しいデザインについて考えてみる。
人にやさしいポイント
・柔らかく可愛らしい印象
・生活空間になじみやすい
→人の暮らしにやさしい
人にやさしくないポイント
・種類の識別のしにくさ
・店頭で目立たない
→消費行動に対する優しさ
コンビニやスーパーで出回っているほとんどが、後者(消費行動に対する優しさ)であるのに対し、
今回のLAWSONのプライベートブランド商品は、前者(人の暮らしに優しい)を意識したデザインとなっています。
確かに、購入時はわかりやすい商品の方がいいですが、
今後、消費者の意見も取り入れられながらプライベートブランドの良さを保ちつつ改善されていくと予想しています。
(現時点でも、ローマ字表記はさすがに分かりにくいと判断したのか、日本語表記に切り替える意向を示しているようですし…)
他コンビニのプライベートブランドとの差別化も感じられ、
スローガンにのっとったプライベートブランドの在り方を表現したデザインは、
今はまだ違和感があるかもしれませんが、
今後少しずつ改良を重ねていきながら、私たちの生活に馴染んで行くのではないでしょうか?
最後に…
「食に興味のない佐藤オオキさんがデザインしたからこうなったんだ!」という声を時々聞きます。
何冊か佐藤オオキさんの本を読んでいる私個人の意見を言わせてもらうと、
会社の様々な問題や強みを吸収し、コンセプト作りなど0からかかわって、
デザインを手掛けていくことを意識されている佐藤オオキさんだからこそ、
LAWSONがこのデザインで行こう!と踏み込めたのだと感じています。